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ハッカーの本来の意味はコンピュータ関連に高い技術力を持った人

ハッカーの本来の意味は、

コンピュータ関連に高い技術力を持った人の総称

です。

サイバー犯罪を行う人のことをハッカーと呼ばれることがありますが、この使い方は間違いです。

実は、不正にプログラムにアクセスして、サイバー犯罪をする人のことをハッカーではなくクラッカーと言います。

この記事では、

・ハッカーの本当の意味

・ハッカーが誤った意味で使われている理由

・ホワイトハッカーとブラックハッカー

についてお伝えしています。

気になる方は、是非ご覧ください。

ハッカーの本当の意味とマイナスなイメージになった3つの理由

ハッカーの本当の意味

ハッカーの本当の意味は、コンピューターやネットワークに関連の深い知識を持っていてそれを活かす技術力の高い人です。

具体的には、以下の3つのことを行います。

プログラムの解析
解析を基に改良
ネットワークの安全性の検証

では、どんな人物がハッカーに当てはまるかというと、その条件は以下の通りです。

プログラミングに熱中する人
プログラム可能なシステムを探求する人
プログラミングを楽しむ人
プログラミングの速度が速い人
プログラムのエキスパート
プログラムを使って仕事をする人

このように、ハッカーは本来純粋にコンピューター関連の技術に長けた人物です。

コンピューターに侵入して悪事を働く人物のことはクラッカーと言います。

 

ハッカーがマイナスなイメージになった3つの理由

ネットワークなどに不正に侵入して、悪事を働く人のことをクラッカーと言います。

クラッカーという言葉があるのに、なぜハッカーが悪者のように言われるようになったのでしょうか。

その理由は3つあります。

理由1.
マスコミが使い分けていない
日本の新聞や報道で、ネットワーク犯罪者をまとめてハッカーを表記・アナウンスしている。
また、英語圏ではハッキング被害をメジャー・マイナー問わず、「hack」や「hacker」という言葉を使っているのが現状。
理由2.
映画やドラマなどのイメージ
国内外でのドラマや海外で不正にハッキングをするシーンが多い。
それをハッカーと呼んでしまっている
理由3.
クラッカーが浸透していない
ハッカー本来の意味を、マスコミなどの誤用を防ぐために「クラッカー(cracker)」という言葉が1985に年作られた。
しかし、海外では「crack」という単語は、システムを突破するケースに限定して使われる
ハッキングのシステムに「侵入する」という意味で使われることは稀で、その場合は「hack」が使用されている。

以上のことから、ハッカー自体が悪者というイメージが定着しています。

 

ホワイトハッカーとブラックハッカー

ハッカーが本来の意味で使われていません。

また、クラッカーという言葉も浸透していないのが現状です。

そこで、新たにハッカーを中立のもとして、善意と悪意に分ける言葉が作られました。

それが、ホワイトハッカーとブラックハッカーです。

ホワイトハッカーとブラックハッカーの意味は次の表の通りです。

意味
ホワイトハッカー 善玉ハッカー世も呼ばれ、技術や知識を相手の不利益にならない目的のために使うハッカーのこと。
ブラックハッカー 悪意を持って、不正にプログラムに侵入し、サイバー攻撃などを行うハッカーのこと。

色で分けることによって、クラッカーよりもわかりやすく、どちらが良くて悪いのかのイメージもしやすいですね。

 

ハッカーの語源とコンピューター用語になった経緯

ハッカーの語源と意味

ハッカーの語源は「hacker」です。

hackerという単語は、「hack」+「er」という構成です。

それぞれの意味は以下の通りです。

語源 意味
hack たたき切る(斧などで乱雑に)
ぶった切る
切り刻む
めった切りにする
切り払って進む(森林など)
たたき切って作る
うまくやり抜く
むこうずねをける
腕をはたく(ボールを持っている)
取り組む
er ~する人

上記のように、「hack」には複数の意味があります。

1960年以前までは、うまくやり抜くという意味から、hackerは知識と技術を活かしてサラッとやってのけてしまう人に使われていました。

例えば以下のような人々がhackerと呼ばれていました。

斧だけで器用に家具を作ってしまう人
余りものの食材でちゃちゃっと美味しいご飯を作る人
短い時間でも複数のタスクをやってしまう人

ですが、単語の「hack」にはコンピューター用語の意味を持っていないことがわかります。

ハッカーがコンピュータ用語になった経緯

ハッカーが、コンピューター用語とされたのは1960年代のことです。

マサチューセッツ工科大学の鉄道模型クラブの部員が、高度な技術でシステムの改善などを行った部員を『ハッカー』と呼ぶようになったのがきっかけです。

これ以降、コンピューターに関連した高度な知識や技術力を持っている人という意味に変化していきました。

 

ハックはいい意味で使われる

ハックは、悪い意味で使われがちですが、いい意味で使われているケースもあります。

以下がその代表例です。

ライフハック アメリカのテクニカルライターであるダニー・オブライエンさんが作った言葉。
元々は、IT技術者の仕事の効率などを高めるための取り組みや工夫。
現在では、仕事に限らず、暮らしや体調管理など幅広い分野で使われている。
グロースハック プロダクト部門とマーケティング部門などが連携し、ユーザーの動向やデーターを分析して、サービスや製品の成長を促すマーケティング手法。
バイオハック 欧米を中心に、科学的に基づいた健康法を自分の肉体や精神などに実践して検証しながらパフォーマンスを向上させる手法。

このように、ハックやハッカーは悪い意味ではなく、むしろいい意味で使われることがわかりますね。